04.30 Fri


革の折りたたみスツール。
実際、革を張ってみないとわからないという事で、革を貼ってみましたが、予想どうりまだ関門があることがわかりました。革の厚みが良さであり、それがネックになっています。
革を張ると全体の剛性が上がります。
革素材ならではの、剛性と座りごごちです。折りたたんだ時の持ち運びやすさ、にぎりやすさも、試行錯誤しています。
木で作るフレームは、いくつかの試作をもとに、だんだんと到達してきました。人が求めるサイズ感や動き、存在感などが分かってきました。ただ、革と一体になっての物になるわけですから、予想している事が、ひっくり変える事もあり、最後までドキドキです。ホント、、。

ちょっと、冷静になるために静かに置いたままにしておきます。

しばらく試行錯誤は続きそう、、、。


今日は、依頼頂いているダイニングテーブルの設計を進めました。
かなりよいテーブルになりそうで、ワクワクします。

どのテーブルよりも、「宮嶋さんに頼んでよかった」と思える結果になると思います。いや、そうなるように全力で大事にします。
今の僕には、相当の自信があります。
今までの経験とかそういう事がそう思わせてくれている訳ではありません。

それは、日本一の家具職人になると腹をくくったからです。日本一というのは、有名ということではありません。
そんな簡単なことではありません。
こればっかりは謙虚な努力が必要なので、忍耐強くやり続けたいと思っています。

「私が満足できる家具を作れるのは、日本中であなたしかいない」

これは僕の宿命であり、使命感であります!

目指すところは近視眼的ではないのです。
全部つながっていますから、全部大事です。
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04.30 Fri
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形になった円卓。石鹸を塗った仕上げがとても気に入っています。まだ、工房からお店に出したばかりで、できたて。
石鹸水は、数日時間をあけ、2回塗ります。
生地とも違う質感になり、独特です。

サイズは直径1250ミリ。お客さんの家族構成から、オリジナルの1200サイズより少し大きくしました。
僕は、1200ミリの円卓を自分で使っています。その少しの差が良くわかります。




これは、試作を進めている椅子の肘かけの部分。
触り心地をいろいろと試しています。

少し突破口がみつかったように思います。



それから、昨日はみどりの日ではなく、昭和の日でした。
失礼しました。数年前から5月4日がみどりの日になりました。
そうでした。
ありがとうございました。

ちなみに私は昭和47年生まれです。
初めて見た映画は、シブがき隊の映画でした。
畳であみだくじしているのを強烈に覚えています。

目的の映画の同時上映だったシブがき隊の映画しか覚えていません(笑)




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04.29 Thu
今日は祝日でした。
「みどりの日」で調べてみると、自然にしたしむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむことを趣旨としているとあります。

名古屋市は朝のうちは、黄砂まじりの小雨が降っていました。
工房に向かう途中、突然に天気が切り替わったかのように、青空になりました。後ろの空を振り返ってみると雨が降っている空でした。

この春は、油断できないです。
もういいだろうと思っていると、寒かったりするので、調子が狂います。
今日は、プランを練ってきた家具を具体的に設計を進めました。
でも、半分はその準備や工房をうろうろしていました。

肝心なことは、何をしていても常に考えているので、いつの間にか自然と決まっています。


「いいものはいい」

その人の人生にとって。


生活は、生きることを送ること。

生活というのは何もプライベートの事だけではなく、仕事も含め、今日という一日一日の積み重ね。

くだらないような日であっても、かけがえのない一日。

それぞれ誰とも比べれない値にある。


究極のところ、ご飯を食べれて、よく寝れるなら、それで十分なのかもしれない。

その日々を大切に味わっていければ、とても素敵。

磨くように、積み重ね、暮らしていく。



謙虚でいる事はむずかしい事ではなく、

プラスとマイナスのスイッチを切り替えるだけでそうなれる。

ただ、そのスイッチがノイズによって、見えなくなっているだけ。

僕のスイッチもノイズによって見え隠れしてしまう。


だから、大きく深呼吸をする。


緑に感謝したい。ありがとう。






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04.28 Wed
試作の椅子です。作りながら、決めていきます。
201042802.jpg


イメージはあるのですが、リアルにならないと分からない事ばかりです。目の前に、確かめながら、最善を探っています。
問題が出て来た時に、その事を解決というより、むしろ個性や特性に感じれるようにしたいと思っています。
言うのは簡単です。
実際は、もっと奥が深くて、もっとシンプルでもあります。どう受け入れていくか、どう創造していくかです。


座っては、いろいろと想像しますが、天気や気分によって感じ方が変わることもありますので、普遍的な豊かさを探すようにしています。座っているのは僕です。
ちなみに僕は身長は166センチくらいです。女性と男性の平均くらいだと思って、標準サイズと思っています。
とは言っても、一人一人に対応した家具サイズづくりをしたいので、(今もしています)あくまでも、スタンダードなサイズです。

それと、これはうれしいというシーンの実体験は、役にたちます。

例えば、木のアームにコーヒーカップが置けること。

何より、いろいろな姿勢に柔軟に対応できること。

僕の作った家具が、生活を豊かにするものでありたいとつよ~く思っていますので、大事に進めたいと思います。

それから、今日は決断したことが2つあります。先日、ほぼ形になったナラ材のチェストの事です。

一点は、脚。
脚はやはり短くします。今は300ミリとしていますが、最初に設計に近い、260ミリにカットします。

もう一点はつまみ。
木で作るか鉄で作るか悩んでいましたが、あのチェストには鉄に決めました。鉛筆くらいの細さにしたいのを優先します。黒っぽくしたかったので、木ならば、黒檀などを使おうと思っていました。
鉄を焼いて、黒くした細めのつまみに決めました。
今から、それらを段取りして進めていく訳ですから、さらに、時間がかかります。使う人にとっても、時間はかかっても、素敵なものになった方が、絶対によいと思います。

それから、やっぱりいいと思ったことが、一つあります。
それは、先日、形になったナラ材テレビ台の天板。
四方ぞりかんなで、ムラ感を出した、削り後は、表面に染み込ませた石鹸ととても良く合っていて、ず~と触っていたい気持ち良さになっています。これはやはり良いと、発見です。

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04.25 Sun


革を縫うの針などの道具が、工房に来るまで下準備をしておきます。
使用するヌメ革は、厚み3ミリです。革の先端を木部のフレームに沿って巻き込むように整形しておきます。
3ミリもあると、なかなかしっかりしているので、細かくは曲がってくれません。

事前の準備で革を曲げておきます。
革を水で濡らし、型に合わせ、ゴムハンマーでたたきます。そうするとなじんでいきます。

そして乾いたら、帆布を裏張りします。
ちなみに帆布は、革の伸びを抑えるためです。1ミリぐらいの厚みですが、座りごごちもずいぶん違います。どちらが気持ちよいかは別問題ですが。

革を釘で打ち付けていくのは、最後ですので、しばらく先になりますが、
間違いなく素敵な家具が出来上がると思います。


それから、こちらも試作を進めている家具です。去年から長期的に進めています。
安楽椅子(eazy chair)です。201042501.gif

去年試作していた時は、もう少し大きかったです。微妙な差で良くなったり悪くなったりしますから、こういう試作はとても大切です。

それから、その物をつくるべきタイミングはとても大切です。
その度に起こる一期一会の情報や出来ごととコミュニケーションしながら、たどり着くように作っていくのが、一番ベストな創造だと思います。
そこにさらに経験や気持ちが合わさっていく時を待つよう、進めています。

少なくとも、僕は、その方法が良い結果に結びつくことが多いです。


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04.24 Sat
夕方、友人の森北伸さんたちが遊びに来てくれました。
いろいろと楽しい相談をしてくれました。彼は、アーティストです。

2009年には愛知芸術文化センターにて開催された「放課後のはらっぱ-櫃田伸也とその教え子たち-」展に現代芸術のトップアーティストとして参加されました。そのメンバーにはあの奈良美智さんなど、そうそうたるメンバーです。

ちょうどその頃に、森北さんと奈良さんとで、お店に来てくれたことがありましたが、あまり話せなくて今思えば、子供の絵を描いていらっしゃるので、いろいろ話したかったなあと、後悔しています。

森北さんは、愛知県立芸術大学で准教授をされているので、「宮嶋くん、遊びに来てよ」といつも言ってくれます。「土とか捏ねたくなったら、いつもどうぞ」とか「旋盤がね」とか、いろいろと声をかけてくれます。
ちなみに知り合いが2人ほど、その大学で先生をしていらっしゃいます。どんな感じで教えているのか単純に興味があります。
建築家の吉村順三さんの設計された建築が取り壊されてしまうので、改めて見ておきたいと思っています。

近々、大学内森北ルームを訪ねて行きたいと思っています!


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04.24 Sat
「いい感じだ!すごい、、、」
鉄の箱が出来上がり、のせてすぐ確信しました。

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ナラ材と鉄がなんとも良い具合に共鳴しています。
ナラ材の厚板は、手仕事の後が残っているような削りにしました。鉄と合わさるまで、それが良かったのかボンヤリしていました。ゆらぎのあるムラ感が、思った以上に鉄の6ミリに合いまして、チャレンジだけにとてもうれしいです。本当にうれしいです。

平だった木口も、完成直後にゆらゆらに削りました。そんな事したの、初めてです。
鉄と木の大きさもあえて、ぴったりにしませんでした。木のほうがサイズは小さく、3~5ミリずれて鉄が見えています。これも初めてです。

予想外のことは、オイルフィニッシュより、生地の状態の方が、鉄のパワーに負けないという事でした。
おかしいなあ?でもすぐ受け入れました。
何も迷う事なく、「これはオイルは塗ってはダメだ」と純粋にわかりました。

今回は友人の杉さんが、僕のニュアンスを組んで、より荒めのクロカワ鉄で加工してくれました。バッチリです。
実は木部の方が小さくできたのは、半偶然で半確信的でした。木の加工途中、予定より小さくなってしまうのを、なんかそれも良さそうなワクワクした予感を感じて、サイズを調節しませんでした。
そのワクワクを信じて良かったです。

こんなかっこいい棚見た事ないです。
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04.23 Fri


今日は予定していた革屋さんに、今作っている椅子の革の構造や縫い方などの相談に行ってきました。

革屋さんに到着すると、なぜか見慣れないル・コルビュジエのLC1がありました。
革の部分の補修だそうです。LC1の革は厚みは2ミリ程度の革を2枚合わせています。1ミリ程度の帆布をサンドイッチしているので、座面の厚みはだいたい5ミリぐらいです。

構造は至ってシンプルで私も以前からとても好感を持っています(おこがましいですが)。コレクションとして欲しいくらいですが、僕には少し寒々しく感じてしまうので、実際ともに生活することはなさそうです。
でも、やっぱりかっこいいです。
このコンパクトなサイズ感や、いかにも物の良い感じは、モーエンセンのスパニッチュチェアに通じるものがあります。
ともに言わずと知れた名作椅子ですが、革の使い方に、素材への愛情を感じますし、何よりキラリと光るセンスを感じます。
私も、こんなように素敵に素材を活かせるようにがんばりたいと思います。


それで今日の目的は、手縫いのスペシャリストというTさんにご相談。
ミシンで塗ったものと、手縫いの差は、、、

1手縫いの方が丈夫。ほつれにくい。
2手縫いの方は、人の手仕事のムラがある。
3ミシンは、仕事が早い。

やはり今回は手縫いを試してみようと思います。
早速、その場で僕にあっている手仕事かどうか試してみます。
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とても、あっていました。このフィールングは大好きです。
手間がかかると聞いていましたが、こういう手間のかけ方は好きです。
籐編みに比べれば、とてもスムーズに感じるほどでした。もっとも面積によりますが、革の手編みをする部分は面でなくて輪郭(外周)なので、手間のかけた以上の効果は期待できそうです!

麻糸に蜜蝋を塗って、味のある直線縫いをしたいと思います。

その後、手縫いに必要な道具を揃え、早めの帰宅をしました。
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曇り空です。

何か違うものと接点をもってしまった時、言葉では言い表せないくらいやる気が奪われます。
でも逆に、何かに共感する気持ちになれた時、言葉では表現できない不思議な安心感がに包まれます。

それは、僕が今日感じた革の手縫いのフィーリングと同じようなものです。
「これでいいんだ」と安心させてくれます。




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04.22 Thu
スツールの試作品2号を、自宅に持ち帰ってきました。

1号は明日工房で必要なので、2号といっしょに帰宅です♡

座る事はできないですが、存在を感じることは、十分できます。

帰宅後に床に置いたときは、「けっこういい感じだなあ」と思いました。
それから、風呂あがりに、なにげに見た時に、「あっ?う?なんかちょっと違う」と思いました。
持ち帰ってきたものは、第2候補のものだけに、そう感じるのは、ある意味納得ですが、それにしても、、、。

大きさもデザインのうちとは言いますが、僕もつくづくそう思います。
このスツールは、とてもシンプルな構造です。かつ、とても機能的です。

僕が目指している一つの方向に、間違いなく向かっているのですが、ある要素が欠けているような気がします。
もう、一段階、壁がありそうです。
打破できれば、微妙な加減で、魅力は別次元に突入しそうです。

まあ、試作品2号は、まだ座面が紙だし、、、。
 
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04.22 Thu


これナラ材。色のムラが強すぎて、この材を活かせそうな家具がなく、今まで過ぎてきましたが、ようやく今回、日の目を見る事になりそうです。

昨日、「よし、この木でいこう」と決断しました。その続きです。

今日は、板になったこの材料をどういうふうに仕上げていこうか、試行錯誤しました。

ものは、テレビ台ですが、機能としては、これ以上ないくらいシンプルです。
この50ミリ程度のナラ材の板に下は、鉄の板箱です。鉄板は6ミリです。鉄の部分は黒っぽかったり、シルバーぽかったっり、削られていたりします。
その上にこの暑い天板がのるだけですので、板の出来上がりをいろいろと悩んでいます。
ソープ仕上げのようなプリミティブな透明感は求めてはいません。
むしろ逆にオイルを深く深く浸透させたいと思っています。
オイルウッドにできるのでしょうか?
いつもオイルフィニッシュに使っている油では、出来上がりの重さが足りないですので、使えません。

天板の仕上げは、ほんと悩みましたが、いろいろと試しながら、今出来上がった状態は、四方反り鉋で削った手仕事の後をのこしました。
これでいいような、、、。悪くない。でもいいのかどうか正直良くわかりません。
次、手を入れる時に、また、まっさらに削ってしまうかもしれません。

実は、もう一つ、やってみたい仕上げ方法があります。
とても木工とは違う世界のような作業になりそうです。これはちょっと秘密です(笑)。

明日、鉄と対面できるので、そこで何か見えてくると思いますので、今日は考えるのをやめます。


それから、これは試作中のスツールです。

201042202.jpg

実際の大きさのモデルです。
もったいないですが、ナラ材で試作しています。強度の手応えや、イメージをうまくひっぱっていってくれるのを期待して、ナラ材を使っています。
このスツールは完成したら、とても良い生活のパートナーになってくれると思います。
座面は、紙だったり布テープで試作をします。布テーブはなんとか座れるので、座わりを体感できるので、気に入っています。座面は厚めの革を使う予定です。ヌメ革、黒革、帆布といろいろ可能性がありますが、まずは、ヌメ革です。

去年、木部のフレームの試作を作ってから、半年くらい経過しています。で、それを基準に、数種類大きさや長さを変えてモデルを前に、いろいろと判断します。

ここでひとつ大切なポイントがあります。それは、工房から出して、お店で、眺めることです。
工房で感じる事とは違う、生活者の視点で見れることがあるからです。

考えすぎて気持ち悪くなってきますので、今の段階では考えるのを一旦止める事にしました。

結局、使ってみないと判断できそうにないので、使える試作を作る事にしました。
出来上がったら、いろいろ連れまわして使ってみようと思います。

明日は、革屋さんに相談に行ってきます。
革にステッチを手縫いをしたいので、相談したところ手縫いのスペシャリストがいると朗報でした。

しかも道具屋さんまで、連れて行ってくれるそうなので、本当にラッキーです。ありがたいです。
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