
どうも、素材のラタン(籘)の材料費が1.4倍ぐらいに上がる。
しょうがないが、材料費のアップという事実は、いろいろ考えてしまう。
ライフワークである物作りに妥協はしたくない。
手間をかけるだけ良い物になると予感すれば、手間を惜しまない、、というか、そういう身のこなしの割り切りの器用さはないのだろう。
誤解をさけるためにあえて言うが、無駄なことは大嫌いだ。
それに、ものすごく効率よく事を進めたい。
はみ出た分は、身銭をきってでも明日へ持っていかなければ、そもそも意味がない。
そうしないと現実の世の厳しさに負け、無難な物になってしまう。
まして、仕事になる日は永遠に来ないだろう。
そんなことを知ってか知らぬか、続ければ、ご褒美がある。
憧れの目の覚めるような仕事に、没頭する日が来る。
夢が現実になっていく。
昔は良かったと懐かしむのとは違う。
これは新しいことなのだ。
あえて言うなら、
守りたいのは、作る喜びのある仕事。バーチャルな世界ではあり得ないこと。
コピーもペーストもできない世界での、真剣勝負での歓びである。
いや、そんなものは、誰も用意してくれないし、ずいぶん前の時代になくなってしまったのかもしれない。
美意識やプライドを秘め、坦々と進め成し遂げる達成感を積み重ね、その職人ならではの充実の日々を分ち合い、伝えあっていくのであれば幸いだが、残念ながら過去から直接のバトンはない。
手渡しでバトンを渡さなくてどうするんだ?