家具を作る人になりたくなってしまって、気がつけば24年も夢中になっているわけです。
なぜそんなに僕を飽きさせないのかな?って考えることが節目節目であるわけです。
家具を作るって奥が深いな(面白いな)っと常々思っているのですが、
ただ物を加工するっていうことだけでなくて、家具の形がどうこうということでなくて。
もちろん、加工している時はもうそれはご褒美みたいに思えるほど、嬉しくて楽しくて、重くてきつくて何度も怪我や痛みを経験しても、作業台の前にたてる自分は図工室の中でワクワクしている子供のようで。

何年も作り続けているソファ。最初にこのソファを作ったきっかけとクライアントと打ち合わせした時の空気感は忘れることなないと思う。
じゃあ何がそんなに夢中にさせてくれるのかっていうと、物でなくて人。
僕は物を届けるんだけど、僕を夢中にさせてくれるのは、いつでも人。
長い時間をかけて、人生を生きている人。
これから夢を追いかけようとしている人、社会に出てなんだかなあ〜って思って辿りついてくれる人、芸術に愛をむける人、建築愛に人生をかたむける人、物の背景やディテールに美しさを見出す人、植物をこよなく愛する人、音楽の世界で生きている人、、、、。
みな誰かの子供でありあり、これから父親になる人、これから母親になる人、そして今を一生懸命生きたいと思っていて、たとえどんなことがあっても、僕と話している時の眼差しは、未来を信じていこうっていうこれからのことを想像させる。
当たり前のことかもしれないけど、人がいるからこそ、いろいろ多様なことがあり、新鮮さや成熟さを超え、新しいも古いもなくて、流行や常識を脱ぎ、今その目の前に人に、何かできる限りのことをしたいと思ってしまう。
一人では生きられないと耳にしますが、誰かのために熱を注げることや、それがつながる溢れる笑顔は、なんとも言えない深い幸せを感じます。
だからこそ、オーダーメイドの家具を考え作り届けさせてもらった24年は、「物より人」っていうことを教わり、だからこそ飽きようのないドキドキが生まれ続けているのかなと納得。
もっともっとワクワクを届けれるようになりたい。