
めずらしく昼下がりに離れで過ごした。
この小さいけど自分で考えた建物は、とても可愛らしい。
窓を、ナラの木で作ったんだよね。
もともと、庭だった場所だから、昼からの太陽の日射しを知っていたからね。
空を見上げながら音楽を聴くっていうのを、たまたま小さい頃に体験してしまったせいか、どうしてもあの開放感を求めてしまう。
ボクの育った家は、四角いコンクリート。2階の大きな窓から見えるのは空と雲。やや西向きの窓。
木の床の上には、パイン材で作られた大きめの安楽椅子。フィンランドパインの木のフレームに、白い帆布のクッションがゆったりのった大きめの安楽椅子。
ちょうど窓のところには、パイン材で作られたチェストが置かれ、その上には シルバーのオーディオが置いてあった。
土曜日は学校はいつも半日で、午後がとても素敵だった。
その大きい椅子に寝転び、空を見上げ、音楽を聴いていたのを、はっきりと覚えている。