01.18 Mon
ものたちと暮らしのこと


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職業柄なのか天性なのか、家具はつくづく、おもしろいと思う。
家具が違うと、同じ環境同じ家でも、まったく違う環境なることを、たくさん体験している。
変わるのはわかりやすく見た目だか、本質的な生活の何かが変わる。

よく考えられた質の良い道具たちは、無言で私達に生きる幸せを与えてくれる。
道具(家具)を使って家事や育児や子育て暮らし全体を日々営んでいく。
良く考えられた質の良い家具を使うことは、自分たちへの謙虚なご褒美だと思っている。
外見だけの豪華さとは違う、情緒となっていく。
そうやって暮らしを楽しんでほしいと思っている。

どうしてか、簡単に手に入りやすいものは、すぐに飽きる。
簡単なものだからだろう。
考えられ大切に高められたシンプルなものとは似て非なるものである。

作り手からすると、かけた時間の差はちゃんと物に出ている。
もちろん無駄に時間をかける必要はまったくないが、簡略化できるほどもともと無駄がないはず。
それを、それっぽくする方法はたくさんあるし、それっぽいものを見ると、とても残念な気持ちになる。
ちゃんと作ろうとすると、それだけの時間は必要になる。

作り手として残念な状況を見ることは多いが、自分も消費者としても意識していないと、少しでも手軽でそれっぽいものを支持していることもあって自己嫌悪になる。

いい大人なので、なんでもいいんだよと軽やかに考えるのも良いが、重く考えていくのもありかと思う。

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