
現場や製作に忙しく、お店のテーブルなどは合間を見て進めるつもりだけど、何もしていないのにすでに良い。
そういう良さを見抜いていくことこそ、一番難しく大切で、自分の先行した思考では良い結果を得ることはできない。
それは物を作ることにおいては、素材は文句を言わないから、人が立ち止まらない限り、人の都合が優先される。
素材の魅力のほうがはるかに深いというのに。
だから、ものづくりにおいて、作る人の心がどうかということは、とても影響する。
唯一無二の自然の表情を、生かすか殺すかは、人にかかっているあたりが、自然の儚げで美しいところでもある。
そういう考えで木に感謝して作っている人にとっては、個性を見抜かず量産することは、耐え難いことだから、同じ家具というものを作っていたとしても、まったく話が合わないんでしょうね〜。
だからそこに感謝があるかないかは大きな違いである。