03.18 Sat


ボクの家具作りは、いつもクライアントと同じ方向を見ることから始まり、どういうことなんだろう、、と考え続ける。
どんな家具を作るのか考えることは、どんな時間になっていくんだろうと考えることでもある。
だから、納品してからもそれは続く。考えることはとても重んじているし、そこにしか未来へのヒントはないと感じている。

作るものは、ボクが作りたい家具ではなく、ボクが納得できるクライアントが使いたい家具である。

だからボクは、作家でもなくデザイナーでもなく、どちらかといえば、詩的なものを大事にしているが職人なんだと思う。
その中でも、手伝いをしてくれるスッタッフがいる立場なので、家づくりでいえば棟梁になるんだろうか。
棟梁は自らも職人で、家の作りも気持ちも全部背負い、全責任をかかえる。


いつも仕事を引き受けるときは、
長い付き合いの自立している職人仲間や育てているスタッフといっしょに、同じ目標を持つことを大切に思っている。

その目標を共有できない温度差の感じてしまう人とは、何かしらのネガティブな思い伝わってきてしまい、仕事をいっしょにできない。

逆に、心の底から本当に共有できる仲間とは、僕の想像を超え、乗り越えていけるものである。
乗り越えたときのご褒美はお金だけではなく、経験や感動といった自信を生む種になっていく。
ボクにとっての仕事仲間とは経験や感動を、共有しがいのある存在でありたい。

ボクの作る家具のほとんどは、何を作るか決まる前に、依頼主がいる。
お客さんではなく、依頼主である。

ボクの工房ではあるが、ぼくのために仕事をしているわけではないし、依頼主の依頼に誠実に現実的に叶えていくことに、存在価値があると思っている。

あえて言うなら、叶えていくプロセスが楽しければ幸いである。


ぼんやりした心を見つけていくのは決して簡単なことではなく、だからこそ思考はとても重要で、全てではないかもしれないが何かとても大切な願いや想いがわかった時に、ボクが家具を作る意味が見え、やさしく強くなり進むべき作るべきものがはっきり持てる。








店の空間を使って、頭の中のイメージを具体的に寸法確認しているところ。
寸法はいつも重い。






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