お届け。

昨日は東京まで納品がありました。2年半ぶりですが懐かしいようなそんな納品でした。
名古屋近郊とは違い4時間ぐらいの距離ですが、さすがに到着する頃には、はるばる来たなっていう気持ちにもなり、Sさんご主人の顔を見たときには、なんだかホッとしました。
目黒区のマンションでいつ建てられた物なのか、ふわっと余白がところどころにあって、搬入中も廊下のふんわり広がる幅に困惑しながらも違いがなんだか楽しく、予定外にドアクローザーも外しながら、1時間ぐらいかかりましたが、無事にテーブルとソファをリビングに設置しました。
今回、家具作りと納品を手伝ってくれたのはのぞみさん。
少し大きめの家具を運び入れ、予定の向きと場に置いたその瞬間に彼女の表情もゆるみました。
彼女は嘘がつけない人のようです。
単身赴任していたSさんご主人や、名古屋に帰省した際には奥さんといっしょに話をし、いっしょに見つけたSさんのこれからの家具は、やはり驚くほど馴染んでいました。
設置が終わり整えていると、
幼稚園のお迎えから奥さんが戻ってきました。
そしてテーブルを見た瞬間に、溢れる思いが涙となっていました。
まるでずっとそこにあったかのように馴染んでいるイタヤカエデのテーブル。
「10年の思いなので」と。
お子さんの声とご主人の声と、いろんな声が聞こえてきました。
なんだかすごく照れくさかったけど、心から嬉しかった。
だからいい家具になったんだなあ。
僕は、こういう感情にパワーをもらって、作らせてもらっているんだよなあ。とか。
無地に納品と部屋に運び入れが終わって本当良かった〜とか。
またしばらく会えなくなるんだなあ、、とか。
いろんなことを思わせてくれました。
Sさんご家族は都内でこれから暮らしていくことになるようで、そして寂しい気持ちにもなりつつ、近い将来、家を建てたいということを話してくれました。
なんか、がんばって欲しいなあ。
帰路、ちょっとしたハプニングもあって、ようやく整理できたような。
Sさん、僕も頑張ります。