メンテナンスをしたテーブルをお届けに伺いました。
数年ぶりです。

22年前に作ったベンチ。エントランスに似合うように、その当時の僕が精一杯考えて作った家具ですが、ずっと活躍していてくれて、「太さに悩みに悩んだけど、ホント良かった」と思えて報われます。

ダイニングテーブルもメープル。長さがあるロングタイプのテーブルですが、どこまで奥行きをタイトにできるのか、かなり悩んだ記憶があります。

独立したての頃はとくに、厚みもそうですが、悩むことは多くて、本物の素材感を消してしまいかねない仕事にだけはしたくなくて、、、色気のある佇まいなど何がなんだかイメージはハッキリあるんだけど、それを現実にする確かな術がなく、未熟ならでの迷いがたくさんありました。
それでも心のトキメキだけはハッキリあって、そのモノサシだけが頼りで、今まで家具を作ってきました。
22年前とはいろんなことを経験し、いろんな素材や寸法は、知らぬものではなくった今もその先にある見ているものはまったく同じだと確認しました。
このテーブルでのパーティーに誘ってもらったこともあったり、
若い僕を育ててくださった人です。
同じところを見ている人ですし、だから、いつも楽しい会話ができていたんだろうと思いました。
それは世代を越えて関係なくて、インテリアが好き、それを一番の趣味になっていて暮らしになっていて、
「あー、僕は究極の趣味として家具づくりをしているんだな、、」と。
本当に感謝なのです。
「なんか素敵な家具を作って欲しいんだよね」「何を作るか決めてないんだけど」「とりあえず来てみた」
とそんな方々に支えられて、ものづくりをさせてもらい、たくさんの喜びに包んで頂いた。
ここはいいよって紹介やずっとずっと昔から、知ってくださっていて、ようやくタイミングが来て相談に来てくれたりと、ちゃんとしてるなーって思うのです。

最近、僕もコーヒーよりエスプレッソを好むことが多くなってきたのですが、
もう30年使い続けている歴代の道具がならんでいて、ガスの火の使い方とかも、まるで古いバイクを乗りこなしているようなリアリティーがあって、心が高まりました。
本物のカンパリのペンダント。
ほんといい。なんかいい。これがいい。揃えたインテリアじゃなくて、いつものにかその人やしい家になっていて、デザイナーや職人の存在は消えていて、僕の作ったテーブルもちゃんと消えていて、、、
どこにいったのかと思うと、夕方の青い光の中に静かにちゃんと存在していて、暮らしの一部にインテリアの一部になっていました。

ソファの使い方も好き。ソファのある部屋作りというかインテリアというものですよね。


インテリアのアイデアもそうだけど、手作りした部分がすごい。流木だって拾ってくる。
この雛人形もほとんど手作り!
引き出しのある家具も作られていて、「引き出しって難しいねー」って。
先日、お店に来てくれた時に、天井まで引き出しのWall chest(先日納品)を「これはすごいね!なんて素敵なの!」って実感がこもっていたのも、そういうわけ。

花車のタイヤはなんだと思う?
ボビンなのよ!よく見るとなんて綺麗な形をしているんだろう、、ボビンって。
また、今度椅子を持って遊びに行こう。