02.22 Wed
この椅子は、教え子のところにいきます。

トライデントというデザインの専門学校で、10年程、先生をしていました。
もちろん家具のデザイン学科ですが、今はなき伝説の学科です。

そこは、実技が充実したリアルなデザイン教育がありました。
とても、熱意のある先生ばかりで、ボクには合っていました。
人間を育てる教育。感性教育はとても有意義だと思います。

生徒には女子もいる訳で、クラフトマンであり、クリエイターであるそんなモノづくりをしていました。

ボクは、そこで実践とデザインを教える非常勤講師でした。
「熱い」とか「情熱的」とかよく言われていましたが、今思えば、確かにそうかもしれません。
情熱なしでボクのように自立したもの作りを志す人はいないと思いますし、
ハッキリした夢がありビジョンがあり、だからこそのことだと思います。

根性のあって熱いハートのある若者達と、木工スタジオで、プレゼン好評会で涙した日を思い出します。
このボクが、教えたことは多くはありませんが、しっかりと彼らの心の大事な部分に根付いていてくれると信じています。


この椅子は教え子の一人のKさんのところにいきます。
彼女の大好きな03チェアは、ブラックチェリーです。
とくに革はヌメのロウびき仕様で、その革の風合いとチェリーのなんとも言えないコラボが、
ボクも初めてみる感動があります。

それから、04チェアの籘編み椅子を、生涯の自分の食卓椅子として、ハッキリと薦めました。
きっと、籘編みの草花の無限の色彩の経年変化と、人生をともにしてくれると思います。

2012022001.jpg

打ち合わせの時に、ご主人から「先生」と言われるのは妙に照れくさかったですね(笑)
中古でコンクリートのおもしろ物件を手に入れたみたいで、Kさんは自分で無垢の床を貼ったみたいです。
モダンな小粋な物件なので、今度納品に行くのが楽しみです!!


今日、長女(6歳)にこの前まで、先生していたんだよと言ったら、めちゃくちゃ驚いてました。

またいつか、クラフトマンの学校で教えてみたいものだ。
学校を作るというのも、冗談でなくアーティストの友人と夢話をしたことがあるけど、
それはそれで情熱をそそげるのでいいだろうな。
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